東南アジアのスポーツタイプの自転車ブランドが欧米等の先進国市場に向けて攻勢をかけると本日の日本経済新聞に記載されておりました。
以下要約
タイ最大手のLAバイシクルは高級自転車を欧州向けに輸出を計画、インドネシア大手インセラ・セナは日米欧に販路を広げている。欧州向けOEMで成長した東南アジアメーカーが、台湾のジャイアントに続くアジア発の世界ブランド確立を目指す。
世界最大の自転車見本市「ユーロバイク」でジャイアントやビアンキ等の世界主要メーカーとともに、東南アジアからLA,インセラの2社が出展、最大市場である欧州でアピール。
LAは高級自転車ブランド「インフィニット」を、インセラは約6万円の入門モデルから、約75万円のハイエンドモデルまで「ポリゴン」ブランドの20台展示。欧州の業界関係者はOEMで実績を積み重ねてきた2社の技術力は十分と評価。
これら東南アジアメーカーが育ってきた背景には、自転車部品世界最大手のシマノの存在が大きい。LA、インセラは変速機などの主要部品にシマノ製を使用する。「インテル・インサイド」と同じく、シマノ製を使用することが製品に価値や信用を高めることに役立っている。
生産規模の観点では、ジャイアントの年間販売台数600万台に対して、LA150万台(自社ブランド比率4割)、インセラ50万台(自社ブランド比率5割)とのこと。
コルナゴの一部製品がジャイアントOEMでジャイナゴなどと揶揄されることもありますが、少なくとも自転車産業のフレーム市場を支えるのは東南アジアという構図は当分変わりませんね。
上記のシマノを除いて日本メーカーはどうなのかと考えますと、フレーム市場では蚊帳の外かもしれませんが、日本製のカーボン素材は大量に貢献しているはずです。
日本のカーボン繊維は世界シェアの70%!自転車市場全体に対してはコンポーネントメーカーであるシマノだけでなく、素材メーカである東レ等も活躍していると考えると、技術大国日本として誇らしいですね。