ツールドフランスの歴史にドーピングあり
先日、シマノのSPD-Rペダルについて書かせていただいた。
シマノSPD-R、それはペダルの歴史の徒花
ある意味でSPD-Rはドーピングの被害者とも言えるかなと思って、昨今のツールドフランスの歴史を振り返ってみた。
1990年以降はドーピング祭り
1990年に開催された第77回からの優勝者の一覧が下記となる。
1990年代後半になると「ドーピング、ドーピング」と騒ぎ始めた気がするが、最終的な優勝まで覆す結果が頻発してきたのは1999年からです。
といっても、ほとんどランスですけどね。
ランス以外には2006年のランディス、2010年のコンタドールがそれぞれ薬物反応で失格。
繰上げ優勝者が出てきております。
いまさらながらのランスの映画とピリッとしないドーピング検査
もう、この時期はドーピング祭りです。
なんと26回のうち、優勝者なし7回、繰上げ優勝2回です。
薬物を使用するチームが悪いとも言えますが、判定基準が曖昧で余計に混乱させている側面もあるのではないかと思います。
回 | 開催年 | 優勝者 | 出身国 | 備考 |
77 | 1990 | グレッグ=レモン(3) | アメリカ | |
78 | 1991 | ミゲール=インデュライン | スペイン | |
79 | 1992 | ミゲール=インデュライン(2) | スペイン | |
80 | 1993 | ミゲール=インデュライン(3) | スペイン | |
81 | 1994 | ミゲール=インデュライン(4) | スペイン | |
82 | 1995 | ミゲール=インデュライン(5) | スペイン | |
83 | 1996 | ビャルネ=リース | デンマーク | |
84 | 1997 | ヤン=ウルリッヒ | ドイツ | |
85 | 1998 | マルコ=パンターニ | イタリア | |
86 | 1999 | ランス=アームストロング | アメリカ | 優勝者無し |
87 | 2000 | ランス=アームストロング(2) | アメリカ | 優勝者無し |
88 | 2001 | ランス=アームストロング(3) | アメリカ | 優勝者無し |
89 | 2002 | ランス=アームストロング(4) | アメリカ | 優勝者無し |
90 | 2003 | ランス=アームストロング(5) | アメリカ | 優勝者無し |
91 | 2004 | ランス=アームストロング(6) | アメリカ | 優勝者無し |
92 | 2005 | ランス=アームストロング(7) | アメリカ | 優勝者無し |
93 | 2006 | オスカル=ペレイロ | スペイン | フロイド=ランディス失格による繰上げ |
94 | 2007 | アルベルト=コンタドール | スペイン | |
95 | 2008 | カルロス=サストレ | スペイン | |
96 | 2009 | アルベルト=コンタドール(2) | スペイン | |
97 | 2010 | アンディ=シュレク | ルクセンブルク | アルベルト=コンタドール失格による繰上げ |
98 | 2011 | カデル=エバンス | オーストラリア | |
99 | 2012 | ブラッドリー=ウィギンス | イギリス | |
100 | 2013 | クリス=フルーム | イギリス | |
101 | 2014 | ヴィンチェンツォ=ニバリ | イタリア | |
102 | 2015 | クリス=フルーム(2) | イギリス |
なぜドーピングはなくならないのか?
以前からドーピングに相当する行為が存在したのか?
一部の選手たちの主張のように常軌を逸したレース展開に対応するためにはドーピングをすることは避けられないのか?
第1回から第102回のデータを並べてみると、興味深いことに気づきました。
平均速度が第1回と比べると約1.5倍まで上がっているわけですよ!!
当然、機材の進化による速度アップもありますし、総距離と不の相関にあるようにもみえます。しかし総距離が半分になったからといって、平均速度が2倍になるわけでもないでしょうから、やはり高速化が進んでいる感は否めません。
管理人は視聴者として、テレビの前で興奮しながら観戦していますが、選手たちの過酷な環境をもっと理解しなければいけないのかもしれませんね。
身体機能の安全のための薬物と身体機能向上の薬物がうまく層別できるような日は来るのでしょうかね?
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。