新聞の見出しをにぎわせているEV(電動自動車)社会の話題。
欧州のディーゼル不正に端を発し、新興国企業の下克上の思惑も絡んだ激動のEVシフトですが、結構現実味を帯びてきたように感じます。
フランスなんかは2040年にはガソリンや軽油を使用する車両の販売を禁止するなどの話も出てきております。
2040年と言えば23年後ですが、今から23年前の1994年は初代プリウスすら販売されていなかったことを考えると、それほど無茶苦茶な話でもないのかもしれません。
もともと自動車産業の強みを持つ日本にとってはなかなか手厳しい洗礼、このパラダイムシフトを乗り切れるかが、各企業トップの手腕の見せ所ですね。
「これは自動車の話で自転車は関係ないよね」とも思いがちですが、こうした大きな動きは様々なところの影響すると思います。
「自転車は地球に優しい乗り物」は美徳でなくなる
世の中の自動車がみんな電動自動車(EV)になったらどうなるのか?
自転車のメリットのひとつの「空気を汚さない」が最早アピールポイントではなくなってしまいます。EV社会では自動車もゼロエミッションですので、「地球に優しい」という美徳は最早無いのです。
細かいことをいうと地球に優しいといっても、製造過程でのCO2等の排出はあります。しかし、これは自動車だけでなく自転車も同じです。
自動車派、自転車派の間で永らく論じられてきた「空気を汚す・汚さない」という観点はもはや意味をなさなくなってしまいそうです。。
EV普及が引き金で電動自転車が大幅に増える?
EVが普及していくと自転車業界への影響はどうなるのか、あくまで管理人の私見ですが、ちょっと考えてみましたよ。
EVが世の中に普及するとモーター駆動の乗り物に対する抵抗感は間違いなくなくなると思います。「自力で漕ぐことが半ば当たり前の自転車」でも電動化に対する抵抗感はなくなっていくのでしょう。
意識の変化とあわせて、EV開発で培った技術を展開して電動自転車の市場展開もあいまって、かなりの数の電動自転車が世に出てくることと思います。
電動アシストロードバイクなど、誰が使うのかと思ったこともありましたが、将来はもっともっと形を変えた電動ロードバイクが登場しているかもしれません。
昔の「まさか・・・」は今の当たり前
「自転車は汗を流して乗るものだ!」という意見の方も多くいらっしゃると思いますが、自転車の世界でも、かつては「子供のおもちゃ」とプロ選手に揶揄された位置決め変速機構の「インデックスシステム」も今では常識。
みなさんもカチカチと当たり前のように変速操作をしていますよね?
最近の事例では電動コンポ、従来ワイヤーを介した機械的動作によってディレーラーを動かしていましたが、これを電動で動かす電動式のコンポもすっかり市民権を得ています。
かつては「性能を追求するならチューブラータイヤ」と言われていたのに、今ではプロでもアマでもレースや練習問わずクリンチャータイヤを使用するケースが増えています。
これらのことを考慮すると、自転車そのものの在り方も随分変わっているかもしれません。
2040年及びそれ以降、本当に内燃機関を駆逐したEV社会は訪れるのか、自転車はどういった進化を遂げているのか、楽しみに注視したいと思います(生きていたらw)
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。