ロードバイクの技術変遷を一気読み
前々から気になっていた本を買ってみた。バイシクルクラブを出版しているエイ出版社から2010年に発売された「ロードバイク進化論」なる本である。
内容は同誌に連載されていた「博士の愛した自転車」を再構成したものなので、ずっとバイシクルクラブを読んでいた人には見たことがある記事もあるかもしれないが、一通りまとめて読むと、新しい発見に出会えることと思います。
技術詳細はスポーク、バーテープまで網羅
内容は進化論と銘打ってあるが、進化論というよりも進化の歴史を語ったものだと思ったほうがいいと思います。これは内容を卑下しているわけではなく、フレームからスポーク、バーテープ等のロードバイクに使用される各種パーツの歴史が写真やイラストを交えて非常に分りやすく語られているからです。
近代的なシートポストを創ったのがカンパニョーロであったり、SRAMのロードバイクコンポーネント進出を語る上ではEC等のヨーロッパ経済の政治的動きが絡んでいたりなど、管理人にとっては目にうろこの話ばかり。
個人的に苦言を呈するのあれば、かつてのシマノのライバル企業であるサンツアーブランドを展開した前田工業についての記載をもっと充実させて欲しかったと思います。
今のシマノの繁栄には前田工業の存在は欠かせなかったはず。管理人はロードバイクに乗り始めたころは既にサンツアーブランドは存在していなかったのでなお更です。
一度お目にかかりたかったサンツアーの名作シェパーブプロ、復刻版とかどこか出してくれませんかね?
個人的にはちょっと残念な点はありましたが、それを補って余りある充実の内容(文字数はそれほど多くないです)。ロードバイクをカスタマイズする上ではこれらのウンチクはかなり重要ですよね。
ご自身のロードバイクのカスタマイズにストーリー性を持たせるためにも、是非一度ご一読することをおすすめします。
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。