今回はSCICONの「AeroComfort Road 2.0TSA」という輪行バッグをレビューします。
名前に「Road」と付くように、こちらの輪行バッグはロードバイク専用設計です。用途を特化した分、大事なロードバイクを優しく包み込むことができるように考えつくされた輪行バッグなんです。
「Scicon AeroComfort Road」の位置づけ
皆さん、レースイベント等に参加する際の移動手段はどうされていますか?
クルマが使用できる環境、距離であればクルマにサイクルキャリアをくっつけて移動するのが最も快適であることは間違いありません。
しかしながら、本州からツールド沖縄のイベント等に参加するなど、陸路での移動が無理な場合、あるいは車で移動すると、それだけで疲れてしまうような長距離の場合は輪行バッグを使って移動をするしかありません。
ロードバイクを手荷物として扱うのが大変だとして、ダンボール梱包等による事前発送という手段もありますが、時間的な制約も多く、直前まで練習や調整でロードバイクを使用したい方にとっては、自分と共に移動できる輪行バッグがベストの選択になります。
では長距離移動に使用する輪行バッグですが、よく目にするサイクリングコースををショートカットする用途で使用される携帯タイプの輪行バッグだと、愛車を守る観点では非常に心もとないのは事実です。
対極として、海外遠征等のハードな輸送環境でも耐えられること謳ったハードケースタイプの輪行バッグ(正確にはケースといったほうがいいかもしれませんね)もあります。
しかし、これらのハードケースタイプはメチャクチャ重いし、それなりに分解しないとケースに入らないことが多く使い勝手に難があります。
また普段使用しない時の場合の収納も大変です。
そんな矛盾にお応えできる製品が、今回レビューする「Scicon AeroComfort Road」です。
構造面での特徴は以下です。
・フロントフォーク、リアエンドをシッカリ固定できるベースフレーム
・外部の衝撃から愛車を守るクッション材でできた外装
・持ち運びがカンタンなキャスター付き
・未使用時の保管サイズがハードケースに比べてコンパクト
ハードケースに比べてコンパクトに収まりますが、携帯タイプのニーズを代用することはできないので、携帯タイプとハードケースタイプの中庸というよりも、ハードケースタイプの使い勝手を上げて、且つコンパクトな収納を実現したといった表現が正しいかもしれません。
「Scicon AeroComfort Road」の使い勝手
では実際にどんなものなのかを写真も交えて、インプレッションしていきましょう。
外観はこんな感じ、専用の収納袋も付属していました。
実は管理人、18年くらい前にも、同じSCICONの同様な輪行バッグを持っていたのですが、現在の「Scicon AeroComfort Road」は当時の物に比べて随分と肉厚になって、よりロードバイク用途に特化したものになっていると感じました。
ざっくりとした構造はこんな感じ、
両側にホイールを収納するスペースがあります。ホイールをきちんと包み込んでくれるのでフレームとの接触も気にしなくいいので嬉しいですね。昔持ってたものには無かったような・・・・。
フロントリヤのエンド部は爪に掛かる軸があり、そのままバイクを載せることができる構造になっており、クイックレリーズは後から取り付けでOKです。クイックレリーズも同梱されていますので、今回は付属品を使用します。ホイールについているクイックレリーズは走行用としてとっておきましょう。
使用方法の概略解説は内側に縫いこんでありますので、これを見れば大体わかります。迷ったたら、これを見ればOK。
これって地味に嬉しい配慮ですね。出先で取扱説明書なんて開きたくないですからね。
STEP1:ベースにロードバイクを固定
まずはフロントフォークを固定します。
このフロントフォーク固定用のステーは前後の動きがフリーですので、フロントを固定後にリアに合わせてスライドさせればOKです。
リアの固定用ステーに載せる際にはチェーンの配置に注意が必要です。
以下の写真のようにチェーンの中にリアエンド固定用のバーを通すようにします。
こうしないと下図のようにチェーンがたるんで、リアディレーラー後方に出っ張ってしまいます。
リアを固定用ステーに載せたあとにフロントを付属のクイックレリーズで固定します。
またディレーラーを外部の衝撃から保護するために、以下のようなディレーラーガードが付いていますので、リアのクイックレリーズを挿入するときに間に挟みこんでください。
以上でベースに固定完了!
なれてしまえば5分程度でできそうな作業だと思います。むしろ、これだけしっかり固定できるのであれば、この時間も惜しくないです。
各部の締め上げと梱包
続いて、外装の仕上げに入ります。蝶の羽にように広がった外装を単純に締めるわけではなく、輸送中も型崩れが起きないように工夫がされているのも、「Scicon AeroComfort Road」の特徴です。
では、順を追って説明します。
まずは両側から貝を閉じるように外装部分をハンドル部分に引っ掛けます。外装の形状がドロップハンドルの形状に沿うようにデザインされていますので、上手く引っかかってくれます。さすが専用設計ですね。
続いてホイールを外装内側のホイール収納ポケットに収納します。
このとき、必ずホイールからクイックレリーズは外しておきましょう。でないとホイールが収まりません。また外したクイックレリーズは忘れないように注意しましょう。
ちなみに今回は上記の手順で進めましたが、ホイール収納は先にしてもなんにも問題はないと思いますので、こちらはお好みでよいと思います。
バンドを上図の様にハンドルにかけて締め上げます。締め上げることで外装とバイクをしっかりとフィットさせます。この段階では後輪側の外装が開いたままですので、しっかりと締め上げられません、ほどほどでOKです。
トップチューブとサドル上にバンドをかけて締め上げます。トップチューブは付属の養生用緩衝材を巻いてください。
ハンドル部分、トップチューブ、サドル部分のバンドを交互に締め上げいくと、両端がしっかりとフィットしてきます。この作業を怠るとフタを締めることができても、運搬中に底ずりしたり、重量バランスが崩れて運びにくくなるので、しっかりと行いましょう。
4箇所のバンドをしっかりと締め上げて、チャックを締めて完了!
さて、こちらの「Scicon AeroComfort Road」ですが、収納時の大きさは、ざっくりで140×40×40(cm)くらい、付属の収納用巾着に無理なく入る大きさです。
もっと小さくする場合はロープかなにかで縛れば、細くはなるかもしれませんが、高さはこんなもんだと思います。それなりに嵩張りますね。壁に立てかけているだけですので、自立はしません。
見栄えは付属の収納巾着のおかげに割りとすっきりとした感じです。
総評
以上、収納スペースはそれなりに必要ではありますが、ロードバイク専用設計ということで、非常に考えられた作りこみがなされています。
「とにかく袋にほおりこめばOK」とう簡便さはありませんが、愛車を快適に運べる機能性を追及したにも関わらず、ロードバイクの分解も最低限に留められていますので、非常に使いやすい製品であると言えます。
以上より、用途としては遠方の国内イベント参加用の輪行バッグとして考えれば、これ以上の有効な製品はないのではないでしょうか?
【補足】お買得情報情報
ちなみにこの輪行バッグ、今回はサイクリングエクスプレスで購入したのですが、国内よりもかなりお値打ちに購入可能です。
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気になる方はサイクリングエクスプレスに急げ!
以上、最後までお読み頂きありがとうございました。