クリンチャー仕様のカーボンホイール拡充中
カーボンホイールと言えば超高級品、デリケートだし雨の日は使えないしなどの理由から、「基本的には決戦用だよね」といったのは今は昔。様々な自転車用パーツのカーボン化が進む中、ホイールもカーボン化が進んでおります。
しかもカーボンの軽量性を最大限に発揮できるチューブラー用リムではなく、クリンチャー用リムまでカーボン化がされてきました。価格もアルミ高級モデルと変わらないものもあり、かなりお求めやすくなってきました。
カーボンクリンチャーホイール普及の背景
性能面を重視するならカーボンチューブラー
そもそも構造的に強度が要求されるクリンチャーリムであれば、強度を維持するために材料を分厚くする必要があり、重量的には不利だったのです。当然材料技術の進歩でより軽量でカーボンクリンチャーリムを作ることができるようになったことは間違いないであろうが、同じ材料素材を使用するのであれば、チューブラーが重量的に有利なのは覆すことができません。ですので管理人は決戦に特化したホイールを準備するのであれば、カーボンチューブラーを選択するべきだと考えておりました。
メンテナンス性を求めるニーズがクリンチャー化を後押し
そんな背景のなか、これだけカーボンホイールのクリンチャー化が進んだのは、サイクリストの多くがタイヤのメンテナンスが容易なクリンチャー方式に魅力を感じているからの他ならないと思います。
チューブラーの場合はタイヤがそもそも高額でグレードであればクリンチャーと比較して2倍の値段になります。またパンクしてしまうと基本的には交換となり、費用面でも痛いこととはもちろんですし、嵩張る予備タイヤを携帯することもチューブラーの取り扱い性の悪さを際立たせます。
パンク対策にシーラント剤を入れる手段もありますが、せっかく軽いチューブラーのメリットをぼかしてしまい、微妙です。
そういった事情の中で、手軽さやメンテナンス性を重視するクリンチャーの愛好家が多いことで、結果的に高性能のクリンチャータイヤが開発され、カーボンクリンチャーリムの市場投入への後押しになったのだと考えます。
管理がロードバイクに乗り始めたのはちょうど20年前、当時はチューブラーが当たり前といわれておりましたが、数年もすると皆普段使いはクリンチャーをレース時にチューブラーとなりました。
最近では普段使いと決戦用の使い分けもなくなり、高性能クリンチャーを普段使いしている方がほとんどになりました。
チューブラー、クリンチャーに加えてチューブレスタイヤも登場しましたが、メンテナンス性ではクリンチャーにかなわないこと、リムの大御所のマビックやタイヤの大御所であるミシュランがチューブレス市場に参入しないこともあり、いま一つパッとしないのが現状です。
そういった中、メンテナンスが容易で高性能なホイールを求めるサイクリストにとって、軽量でスタイリッシュな外観を実現できるカーボン製クリンチャーホイールは非常に魅力的に映るはずです。
ブレーキ面ではまだアルミリムに一日の長があると思いますが、今後も普及は進んでいくことと思います。
近い将来、カーボンホイールはブレーキ面の弱点すら克服?
前段でブレーキ面の弱点を指摘しましたが、こちらも近いうちに克服される可能性があります。MTBでは一般的になってきたディスクブレーキがロードバイクにも適用されはじめたからです。
ディスクブレーキ化が実現すれば、カーボンリムに依存しない制動力を得ることができるので、弱点であった雨天時の制動性を克服できます。またブレーキ時に発生する熱に対する予防策を講じる必要もないので、リムの設計自由度も上がります。さらに軽量化される可能性もあります。
ロードバイクのディスクブレーキ化はカンパも参画するという噂ですので、UCIでも正式の認可がされるはずです。
また2016年中に登場すると噂されるデュラエース9100系もディスクブレーキがラインナップされる可能性があります。
そうなれば我々が手にするロードバイクもディスクブレーキ化が進んでいくことになると思います。爆発的なカーボンホイールの普及のきっかけになりやもしれませんね。
以上。最後までお読み頂きありがとうございました。