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「弱虫ペダル、累計1600万部!」、それってすごいの?
週刊少年チャンピオンで好評連載中漫画「弱虫ペダル」、週刊誌上でもカラーページも多く、すっかりチャンピオンの顔になっている印象でしたが、管理人の想像以上にヒットしている模様。2008年から連載を開始して、すでにコミックス累計発行部数1600万部超(既刊45巻、連載中)の大ヒットとなっているようです。
朝のテレビニュースで流れていたので、「ロードバイク漫画もとうとうここまで来たか・・・」とい感慨深く観ておりました。
しかし1600万部という数字、なんだか凄そうだけど、どれくらい凄いかピンと来ないので、他の大ヒット漫画に部数を参考に比較してみましょう。
野々村輝の熱い走り、「シャカリキ!」と比較
同じくチャンピオンで過去連載されていたロードバイク漫画の名作、「シャカリキ!」。曽田作品のベースを作ったといっても過言でない名作。最強クライマー野々村輝が駆るビアンキが印象的。管理人も何度も読み返して心を熱くしたものです。
こちらのコミックス累計発行部数は全18巻で350万部となっており、なんと弱虫ペダルはすでに「シャカリキ!」の4倍以上の発行部数です。管理人を支えて名作漫画のすでに4倍以上の発行部数、すげぇぇぇえええ!
では自転車系漫画では最強ぽいので他のジャンルの漫画と比較してみましょう!
少年漫画の王道、「ONE PIECE」と比較
もっとも発行部数の多そうなジャンプ系の漫画である「ONE PIECE」、こちらは1997年から連載開始、2016年7月時点で82巻まで刊行。
なんと累計発行部数が3億4000万部・・・・・・・・・・・・・・・・。
「え・・・、どういうこと、サンオクヨンエンマンブってどれくらい?」とパニックになるくらいの発行部数の差、ざっと「弱虫ペダル!」の20倍ですよ。
「ONE PICECE」が凄すぎ、なんかロードバイク市場のすそ野の狭さを露呈したようでちょっと悲しい。
ロードバイク市場のまだまだ伸びしろがあるってことですね。
弱虫ペダルの人気の秘訣はサブキャラクター達の魅力にあり!
さて発行部数の件は(悔しいので・・・)、さておき、この「弱虫ペダル!」という作品の分析をしてみましょう。
コンビニで欠かさず立ち読みを続けて、早8年。管理人なりに分析しました。連載開始時はなんとなく「シャカリキ!」の影響を受けているのだろうなと正直感じました。
主人公はクライマーである点、親友の今泉君は男前でユタっぽい点、ちょっと荒っぽいキャラクターの鳴子くんを加えて、輝×ユタ×鳩村みたいな関係を作りたかったのかなと・・・。
主人公の性格は輝を踏襲すると曽田作品になってしまうので、思い切って正反対の設定にしてみたのかと勝手に分析、正直ここまで連載が続くとも思っていませんでした。
最近の漫画の傾向だと思うのですが、主人公だけでなくチームメンバー、ライバル校メンバー等のサブキャラクターの描き方が緻密。ここまで上手くサブキャラクターを演出できる漫画は「はじめの一歩」だけかと思っていましたが、それに勝るとも劣らないクオリティーだと思っています。
ちょっと残念なのがサブキャラクターが立ちすぎて、もはや主人公の個性など気にならなくなってしまったこと。アニメおたくの設定など今後は二度と出てこなくなるのではないかと危惧されます。最近は御堂筋くんのキャラが強烈すぎて、坂道くんの存在感がますます薄くなっております。
これは「ドカベン」でいうところの岩鬼と山田の関係のようにも見えますが、「弱虫ペダル」はもっと過剰になっています。「ドカベン」は山田抜きでは話は成立しません(ほとんどのライバルたちのターゲットは山田)、「弱虫ペダル」は坂道くんがいなくても御堂筋くんがいれば話が成立しそうで怖い。
高校3年間を描いたとしてもまだ2年生、人気が出ると話のペースが遅くなりますので卒業まであと10年くらい連載されるのかもしれません。
それを考えると高校一年で話を終えた「シャカリキ!」は潔かったなぁ、物足りないくらい。後日談でもいいので描いてくれないかな、読み切りでもいいので・・・。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。